iPhone 14 Pro が2分で落ちるようになった日。
そして、長すぎたデータ移行戦争の全記録。
ある日、iPhone 14 Pro が突然、拗ね始めた。
動いて2分。
落ちて再起動。
また2分。
また落ちる。
通知を見るのがやっと。
アプリなんて触った瞬間に沈む。
「そんな雑な別れ方ある?」
と、心の中でだけツッコんだ。
携帯電話としての役割を放棄した14 Pro を前に、
私は少し冷静になったふりをして考えた。
悪魔のひと言:「もう買い換えちゃえば?」
修理代を払っても、この調子ではまた落ちるかもしれない。
そこでふと、軽いノリで思ってしまった。
「……新しいの買っちゃおうかな」
ちょうど分割払いも終わる。
電源が入るうちは下取りに出せる。
そんな自分に都合のいい理屈が完成し、
結果── 17 Pro をポチ。
本当は17が欲しかったけれど、在庫がなかった。
この時点では、まだ軽い気持ちだった。
新機到着前、バックアップとの3時間戦争
「電源が死ぬ前に、バックアップだけは取っておこう」
そう思って iCloud を開いたら、
前回のバックアップはまさかの3年前。
容量が足りなくて課金を逃げ続けていたツケだ。
慌てて 2TB に増量し、
そこからバックアップとの戦いが始まった。
iCloud → 落ちる
有線 → 落ちる
2分以内の荒業 → 落ちる
全部ダメ。
この時点でようやく理解した。
バックアップは“安定して動く端末”でしか成立しない。
つまり、
修理しない限りどこにも進めない状態 だった。
新しい17 Proが届く。しかし地獄はここから
その日は人と会う予定があり、
データ移行ができなくても
LINE と電話だけは動かしたかった。
LINE → 普通に移行
電話 → 開通しない
「SIM入れるところ、どこ?」
17 Pro が eSIM専用であることを、ここで初めて知る。
急いで eSIM を発行しようとするも、
本人確認で4連敗。
原因は、
**BIGLOBEの契約住所が“お店の住所のまま”**だったこと。
修正してようやく発行成功。
電話も無事に開通した。
「これで外でも大丈夫でしょ」
と思って出かけたら──
ネットが死んだ。
【解説①:BIGLOBEは“APN設定プロファイル”が必須】
BIGLOBEの場合、
- eSIM情報
- APN設定プロファイル(通信設定)
この2つが揃ってはじめて通信が成立する。
eSIMを発行しても、
APNを入れ忘れると モバイルデータ通信は死ぬ。
私はこの時、APNを“VPN”だと思い込んでいて、設定していなかった。
電車でフリーWi-Fiを探し、地図をスクショして目的地へ
ネットが使えないのでナビも使えない。
電車の中で急いでフリーWi-Fiを探し、
繋がった瞬間に目的地の地図をスクショ。
なんとか辿り着いた。
この30分は、変な汗が止まらなかった。
翌日、旧機を修理へ。原因は“ドック故障”
14 Pro を修理に出すと、
原因はバッテリーではなく ドックコネクタ故障。
そりゃ落ちるし、電力も不安定だし、通信も死ぬわけだ。
時間も費用も思った以上にかかった。
でも、これでようやくクイックスタートが試せる──はずだった。
クイックスタート3連敗。そしてSIM情報が消える。
新旧iPhoneを並べてクイックスタート。
……のはずが、
「接続が切れました。リセットしてください。」
これを3回。
原因はこう。
【解説②:クイックスタート中に“裏でバックアップ”が走ると壊れる】
クイックスタートは、
旧機と新機を“同時に認証し続ける”仕組み。
その途中で、
- 旧機が裏でバックアップを再開
- 設定が巻き戻った状態
- 修理直後で不安定
これらが重なると、
初期化 → 巻き戻し → 初期化 → 巻き戻し
が発生し、
最終的に 旧機のSIM情報が消える ケースがある。
私はまさにその条件を踏んだ。
本来ならここで
物理SIM → eSIM へ自動切り替えになるはずだったのに。
結果、
不要な再発行をまたやる羽目に。
実はこの時、eSIMは“2つ”存在していた
私は
「旧機のSIM情報は消えた」と思っていたが、
実は──
旧機のeSIM情報は生き残っていた。
そこへ私が新規発行したeSIMを追加したため、
・生きてるBIGLOBE
・死んでるBIGLOBE(旧情報)
この二重構造が完成。
もちろん名前はどちらも“BIGLOBE”で、
見分ける術はない。
死んでる方を削除したら、またネットが死んだ。
混乱を避けようと“死んでる方”を削除した瞬間、
またネットが死んだ。
理由はこれ。
【解説③:BIGLOBEはeSIM削除でAPNプロファイルが消えることがある】
BIGLOBEは
- eSIM
- APN設定プロファイル
この2つが揃って通信が成立する。
eSIMを削除すると
APNが巻き添えで無効化されるケースがあり、
結果として
モバイル通信が丸ごと死ぬ。
私はまたAPNを入れ直すことになった。
ナビなし運転という、小さな試練
この状態で車を運転する予定があった。
ネットが死んでいる=地図が開かない。
つまり、ナビが使えない。
久しぶりに、
「方向感覚だけで走る原始スタイル」
をやることになり、
正直めちゃくちゃ怖かった。
最後の復旧。APN再インストールで終戦
BIGLOBEのサイトから APN設定プロファイルを再インストールし、
iPhoneを再起動。
ようやく通信が復活した。
この瞬間だけは、本当に肩の力が抜けた。
【まとめ:同じ状況に陥らないための“正しい順番”】
✔ ① 旧機が不安定なら、まず修理
(理由:バックアップも移行も物理的に不可能になる)
✔ ② 修理中にキャリア情報を整える
(住所・本人確認・利用者登録。特にBIGLOBEは厳格)
✔ ③ 旧機が安定してからクイックスタート
(理由:設定衝突によるSIM情報消失を防ぐ)
✔ ④ eSIM開通後、“すぐに” BIGLOBEのAPNプロファイルを入れる
(理由:eSIMが開通しても、BIGLOBEはAPNがないとモバイル通信が死ぬ)
✔ ⑤ “新機だけ先に動かす”は緊急時以外は避ける
(理由:移行フローが崩れ、eSIM周りが複雑化する)
◆ 最後に
本当に大変だった。
けれど、こういう出来事って、あとになって
「あれはサインだったんだな」と思える時が来る気がしている。
いまはまだ理由はわからないけど。


